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三六災害 昭和36年(1961)6月27日

提供:国土交通省天竜川上流河川事務所

「伊那谷災害」とも呼ばれる三六災害は、その被害の規模と深刻さにおいて、長野県災害史上空前のものといわれています。土砂の流出もすさまじく、洪水とあわせて大河原集落を押し流しました。

災害の概要と被害

大崩壊によって流れを変えられた川、土砂の猛威を記した伊那谷の災害。

 三六災害の大きな特徴となっているのが、猛烈な土砂災害です。標高3,000m級の山々が連なる2つの山脈にはさまれた谷の中央を天竜川が流れる地形、そして脆弱な地質を持つ伊那谷に、一日で325mm(飯田測候所)の雨量を記録した集中豪雨が襲いました。このため、いたるところで、崖崩れや地すべりなどの土砂災害が発生。下伊那郡大鹿村の大西山は大崩壊を起こし、崩落した大量の土砂が小渋川をせき止め、ついにはその流れを変えてしまいました。また、支川から流れ出した大量の土石は天竜川本川の堤防を決壊させ、下流部では溜まった土砂で河床が上がったため堤防を越えて水があふれ出すなど、大災害をもたらしています。

大西山の崩壊と小渋川(下伊那郡大鹿村)

●総降雨量分布

語り継ぐ災害の記録

災害直後の飯田市川路・龍江・竜丘地区の被災状況(長野県飯田市)

飯田市川路駅周辺の浸水状況(長野県飯田市)

川路小学校校舎、校庭の浸水状況(飯田市)

川路地区の被災状況(飯田市)

●一般被害状況

わが国の災害誌1965

県 名 死 者
(人)
行方不明
(人)
負傷者
(人)
床上浸水
(戸)
床下浸水
(戸)
住家全壊
(戸)
半 壊
(戸)
長野県 134 3 1,043 3,170 15,318 903 621

河川災害状況

流木で埋め尽くされた水神橋の橋上
提供:小池 純 氏

R152号水神橋の被災状況(飯田市下久堅知久平)

明神橋下流の氾らん状況(高森町下市田・豊丘村伴野)

高森町山吹の被災状況

天竜大橋上流(駒ヶ根市)

伴野地先浸水状況(豊岡町)

土砂災害状況

崩落土の広がりと流れを変えた小渋川(長野県下伊那郡大鹿村)

小渋橋下流で多量の土砂により家屋が埋没(大鹿村)

大西山の崩壊 対岸へ離散した家屋(大鹿村)

中川東小学校四徳分校の惨状(長野県上伊那郡中川村)

三峰川から流送した土砂に埋った家屋と水田(長野県上伊那郡長谷村)

復旧状況

必死に水防作業を行なう婦人会(下伊那郡高森町)

天竜川丹保前での水防活動(飯田市上郷)

自衛隊による県道の復旧工事(駒ヶ根市新宮川上流)

ヘリコプターに積み込まれる春繭

林道上に山腹からの土砂が堆積した状況(飯田市松川入地区)

大鹿村の行方不明者の捜索

現 況

 飯田市の川路・龍江・竜丘地区では、背後地を家屋等の建築制限を行うとともに、越流堤防が整備され昭和41年に完成しました。その後、中央道開通等による土地利用の見直しを受け、平成4年度より引堤と背後地の一体盛土を行い、新しい土地利用の創出を目指した新たな治水対策事業に着手し、平成13年度に完了しています。

大西山(大西公園)(長野県下伊那郡大鹿村)

飯田市川路・龍江・竜丘地区(長野県飯田市)

大鹿村を流れる小渋川

上蔵砂防えん堤(小渋川砂防)

提供:国土交通省天竜川上流河川事務所


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