提供:国土交通省中部地方整備局
関市
6月28日から7月8日にかけて日本付近に停滞した梅雨前線と、29日発生・北上してきた台風7号の影響により、日本海付近に温かく非常に湿った空気が供給され続け、西日本から東海地方を中心に、全国的に広い範囲で記録的な大雨となり大きな被害をもたらしました。東海地方では、岐阜県郡上市白鳥町で7月4日の降り始めからの総雨量が1204mmを観測するなど、長良川上流域を中心に記録的な大雨となり、浸水や土砂災害が発生しました。
台風や前線の影響で、岐阜県では、飛騨北部と中濃で7月の月降水量の平年の2倍を超えるなど、広い範囲で記録的な大雨となりました。アメダスでは、降り始めの7月3日21時から8日24時までの総降水量が、郡上市ひるがので1058.0mm、郡上市長滝で1009.5mm、関市板取で908.0mm、本巣市樽見で843.0mmとなりました。また、下呂市金山で7月8日03時07分までの1時間に108.0mmの猛烈な雨を観測し、統計開始以来の極値を更新しました。解析雨量では7月8日01時までの1時間に関市付近及び美濃市付近で約100mm、03時までの1時間に七宗町付近、白川町付近及び下呂市付近で約110mmの猛烈な雨を解析しました。この影響により、関市では津保川が氾濫し、死者1名、住家の全壊11棟、半壊229棟、床上浸水16棟、床下浸水183棟(9月7日現在)と大きな被害が発生しました。また、各地で土砂崩れが発生し、道路の通行止めが相次ぎました。
●天気図(岐阜地方気象台)
平成30年7月5日(木)12時00分 |
平成30年7月8日(日)3時00分 |
●アメダス降水量分布図(岐阜地方気象台)
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長良川支川津保川の被災状況(岐阜県関市上之保地区) 提供:関市 |
提供:関市 提供:関市 |
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岐阜県では、4日から8日にかけて局地的に大雨が続き、長良川では降り続く雨によって5回にわたって水位のピークを迎え、7月8日の午前3時頃には、岐阜市の基準観測所(忠節地点)において最高水位5.14mに達しました。戦後最大の洪水である平成16年10月洪水以来、約14年ぶりの水位となり、伊勢湾台風に次いで観測史上6番目の水位を記録しました。
また、5日間に渡って降り続いた豪雨が、昭和51年9.12豪雨災害(安八豪雨)時の長良川の洪水に似ており、堤防決壊や浸水被害が心配されましたが、その後の河川堤防の整備や適切な維持管理、水防活動により大きな被害を防ぐことができました。
長良川の出水状況(忠節橋下流) |
長良川の出水状況(長良橋上流) |
浸水状況 |
14年ぶりに大宮陸閘閉鎖 |
水防活動状況 |
水防活動状況 |
●昭和51年9.12豪雨と平成30年7月豪雨の比較(長良川忠節水位観測所)
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●岐阜県における記録的短時間大雨情報の発令状況
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提供:国土交通省中部地方整備局 |