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令和3年7月1日からの大雨 2021年(令和3年)7月1日~12日

出典:国土地理院、内閣府、静岡地方気象台、国土交通省砂防部、国土交通省中部地方整備局河川部、国土交通省中部地方整備局沼津河川国道事務所

6月末から7月上旬、梅雨前線が西日本から東日本に停滞しました。この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ結果、大気の状態が非常に不安定となり、1日から3日は東海地方~関東地方南部を中心に、7日から8日は中国地方を中心に、9日から10日は鹿児島県を中心に、12日は島根県や鳥取県を中心に記録的な大雨となりました。

災害の概要と被害

熱海市伊豆山地区で、大規模な土砂災害が発生した。

 静岡県では7月2日夜遅くから3日朝にかけて、遠州北、中部、東部、伊豆北の広い範囲で非常に激しい雨となり、静岡市北部では3日未明に猛烈な雨を記録しました。数日間にわたって断続的に雨が降り続き、静岡県の複数の地点で72時間降水量の観測史上1位の値を更新しました。
 熱海雨量観測所における降り始めからの総雨量は400mmを超え、7月2日12時30分には土砂災害警戒情報が発表されました。こうした中、熱海市伊豆山の逢初川では7月3日10時30分頃に土石流が発生、長さ約1km、最大幅約120mにわたる範囲が被災し、多くの被害が発生しました。

被害状況(熱海市伊豆山地区) 出典:国土地理院

被災状況(熱海市伊豆山地区) 出典:内閣府

●アメダス積算降水量分布図

令和3年6月30日18時~7月5日00時までの積算雨量
出典:静岡地方気象台

●土石流発生前後の降雨量 ※発災時刻は報道情報による

出典:国土交通省 砂防部

熱海市における被災状況 出典:国土交通省 中部地方整備局 河川部


●一般被害状況

消防庁(令和5年2月15日現在)

県 名 死 者
(人)
行方不明者
(人)
負傷者
(人)
全 壊
(棟)
半 壊
(棟)
一部破損
(棟)
床上浸水
(棟)
床下浸水
(棟)
静岡県 28   4 54 13 42 144 205
(うち熱海市) (28)   (4) (53) (11) (34)    
その他   1 8 5 105 314 371 2,250
合計 28 1 12 59 118 356 515 2,455

 狩野川水系黄瀬川では、愛鷹観測所で総雨量721mm、本宿地点においては既往最大流量の1,200m³/sにせまる約1,000m³/s(速報値)を記録しました。この大雨により、黄瀬川大橋の橋脚の一部が沈下し、7月3日から通行止めとなりました。また、同河川では護岸崩落などの被害も発生しています。
 中部地方以外でも、九州南部を中心に雷を伴う猛烈な雨や非常に激しい雨が断続的に降りました。また、12日には全国的に広く大雨となり、青森県、三重県、島根県や鳥取県で1時間降水量の観測史上1位を更新しました。
 この大雨により、国土交通省管理と都道府県管理の河川、合わせて30水系64河川※で氾濫や浸食、河川沿いの内水による浸水が確認されています。

※12月2日12:00現在


●雨量観測所の状況

※7/3 8時~9時において欠測あり
出典:国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所

●水位観測所の状況

出典:国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所


黄瀬川大橋橋脚、橋梁の損傷 出典:国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所


損壊した黄瀬川本宿の護岸
出典:国土交通省 中部地方整備局 沼津河川国道事務所

被災箇所の応急対策状況
出典:国土交通省 中部地方整備局 河川部

出典:国土地理院、内閣府、静岡地方気象台、国土交通省砂防部
国土交通省中部地方整備局河川部、国土交通省中部地方整備局沼津河川国道事務所


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