台風15号　2022年（令和4年）9月22日～24日

出典：国土交通省中部地方整備局河川部、国土交通省中部地方整備局静岡河川事務所長島ダム管理所、静岡地方気象台

令和4年9月23日9時頃、室戸岬の南で発生した台風15号は北東に進み、近畿地方や東海地方に接近しました。この台風周辺で発達した雨雲により東日本の太平洋側を中心とした地域は大雨となり、静岡県や愛知県では記録的な豪雨となりました。

災害の概要と被害

静岡県では記録的短時間大雨情報が16回発表されるなど、被害は多方面にわたって拡大していった。

　静岡県では、9月23日から24日にかけて猛烈な雨が継続しました。安倍川の手越水位観測所（静岡市）では氾濫危険水位を超え、平成以降最高となる水位4.23mを観測しました。また、菊川の加茂水位観測所でも氾濫危険水位を超えるピーク水位4.23mを観測するなど、安倍川水系・菊川水系の流域は激しい雨に襲われました。これにより、静岡県では記録的短時間大雨情報が16回発表され、複数の観測点で1，3，6，12，24，48時間降水量の観測史上1位の値を更新、人的被害や家屋の浸水、交通障害やライフラインへの被害など、多くの災害がもたらされました。
　安倍川の支川となる藁科川（わらしながわ）では左岸9.0㎞付近（静岡市葵区大原地先）で、洗堀によって護岸約73mが損傷しました。
　愛知県では9月23日夕方から夜遅くにかけて線状降水帯が発生、東三河南部は猛烈な雨となりました。この大雨によって額田郡幸田町を流れる広田川の右岸堤防が決壊、7.5haが浸水しました。

●手越水位観測所水位状況